3月27日 ひる
ホテルのブレックファースト、周りから聞こえてくるのはドイツ語のみ。
ドイツ人にとってのポルトガルは、日本人にとってのハワイと同じみたい。
バスで、一昨日たどり着いた終点(B.P.クルズという所らしい)に行ってみた。
今日も、教会の白壁の藤がまばゆくも優しい。
あのパステラリアに行く。
笑顔だ。
コーヒーと水(ボトル)と大きなケーキで250円(安い)。
表ではオバちゃんが、若い娘たちに大声で説教してる。
娘たちはテキトーに聞いている。
オジさんたちは「いつもの事さ」風に苦笑い。
バス亭から、ちょうど来たバスに乗る。
どこに行くのだろう。
走り続けて、あっ、スタジアムだ(サッカーチーム「スポルティング」の本拠地)。
ということは、地下鉄カンポ・グランデ(大きな畑)駅だ。
幅200m、長さ1200mの公園があるとガイドブックに。
これかい?確かに幅200m。
しかし両側は道路で、車がバンバン。
これじゃ、やたらに広い中央分離帯だね。
でも、緑は多い。
ひな菊とシロツメ草のじゅうたんに、やしの大群。
着陸の為に真上を通過する旅客機、
池には鳩と、その10倍くらいあるバカでかいカモの熱い視線。
ベンチには寝乱れたオジさんたち。
別の池の周りは、じいさんたちの楽園(収容所)、
池の中央には、ヘルメットをかぶったような、でっかいオッパイ。
子供たちは囲いの中で、ガードマンの見張りつきで遊び、
じいさんたちは囲いの外で、誘拐の危険に晒されている。
1200mの緑の老人ホームを抜けると、街角に日の丸をあしらったレストラン、
その名も「サムライ」(ノーコメント)。
地下鉄で、市の中心部バイシャ・シアード(銀座、六本木)に。
表にテーブルを並べたレストラン通りを2往復する、が、
どのボーイもオレには声をかけない。
他の観光客には、しつこいぐらいに声かけしてるのに。
仙人のように見えるのかも。
よし、こうなったら動物園に行こう(意味不明)。
動物好きではないので、昔遠足で行ったか、家族で行ったぐらいで、
一人で行くのは初めてかも。
地下鉄を降りて、動物園のゲートへ。
ガイドブックでは15ユーロ(1900円)、
でも物価上昇が激しいので20ユーロになってるかも。
あれ、受付のシャッターが閉まってる。
ゲートは開いていて、子供づれが自由に出入りしている。
やったぜ、今日は何かの記念日で解放されてるんだ。
入ってみると、右の小さな遊園地は動いていない。
でも、そのそばにはワニの池。
あちこちで工事中。
そうか、工事中だからタダなのか。ラッキー!
レストランに入った。
平日の2時、100人は入りそうな所にお客は3人。
一人で切り盛りしているオジさんに、いろいろ頼んで腹一杯。
それで11ユーロ(1300円)。
店を出る時、オジさんに「今日はどうしてチケットなしで入れるんだ?」と聞いたら、
「ここは動物園じゃない。公園だ。いつもタダだ。動物園はあそこだ。」と
50m先のゲートを指差した。
16ユーロ払って「動物園」に入った。
広いね~。
午後2時30分。
どいつもこいつも、揃って爆睡中。
くしゃみの発作で、しばしベンチに釘付け。
サルの上下関係の厳しさを目の当たりに。
ヘビを見て思う。
神の存在を一番信じていないのは、彼らだろう。
客の殆んどいない一番奥の3頭の熊、広すぎる青空熊舎で、ドテーっとのびている。
その奥は、何とここで死んだ動物たちの霊園。
10才以上は少ない。ストレスが多いのかなぁ。
入園者が少ないので、動物と二人っきり(?)になると、つい話しかけてしまう。
オバマや、北朝鮮や、定額給付金の話などはしないけどね。
アッシジのフランチェスコも、鳥に話しかけていただけかも。
それを信者が「鳥と話が出来る」と勘違いして、伝説になった(伝説とはそんなもの)。
ウチのかみさんも、飼い猫のミミとよく会話しているが、伝説になることはないだろう。
園内一周のゴンドラがあった(立って乗る、二人乗りのリフトで、けっこう怖い)。
普段のオレは乗りません。
しかし、動物と会話した後なので、よし乗ろう。
階段を駆け上がったら、上の黒人の係員が「ダメ」の合図。
何?年令差別か、あのじいさんも乗ってるじゃないか、それとも人種差別?
エッ、サイダー?持ってないぜ。
エッ、サイーダ?あっ、サイーダ(出口)。
ハイハーイ、向こうから出直します。
ハ・ハ・ハ・ハ笑ってごまかす日本人のオヤジだった。
このゴンドラは超オススメ。
動物園だけじゃなく、あの公園部分の上も通過し、現在、立入禁止地域も通過する。
何とそこにラクダが3頭(パンフには載っていない)。
ラクダがいたんだ~。
初の“ひとり動物園”に3時間も。
ありがとう、アッシジのフランチェスコ。