日が暮れるのを忘れてしまう里といわれた日暮里にある本行寺。
花見寺(青雲寺)、雪見寺(浄光寺)とともに「雪月花」の景勝の地であったので
「月見寺」とも呼ばれ、風流を好む江戸の文人墨客が集まったとか。
今やそこに集まるのは、ヴェルディを好む日本ヴェルディ協会の皆さん。
本堂で「寺コン」なぞと風流もグローバルになっているのだ。
山門には、在りし日(まだ死んでないつーの、7年前の)、
金屏風を背にしてオペラ落語を演じている恰幅のいい姿が・・・懐かしい。
今回も着物姿だと思っていた方も、
真っ赤なジャケットに黄色のニコニコマークネクタイ姿での登場に
「随分と格好よくなられましたね」と優しい。
「マクベス」も「アイーダ」も、ヴェルディについてもよ~くご存知だとしても、
ワグネリアンと違い、ヴェルディ好きは聴き方も優しいのだ。
演じるこちらも、いつもとは違ったスパイスも入れてみたり、いろんな引き出しから出してみる。
おまけにファドのリクエストで、ほんのサワリだけ。
みなさんファド初体験。
「さぁ、この後は飲み会が待ってますから、準備が出来るまでもう少しですよ!」
と、半分以上の方が、そのまま懇親会になだれ込み
やっぱり、なかなか日の暮れない本行寺。
そうそう、ここには種田山頭火のこんな句碑が、
ほっと東京に来ている月がある
そんな月を眺める帰り道。