「ファディスタ」(ファド歌い)とは?
「カルド・ヴェルデ」や「ルーゾ」で「ファディスタ」と呼ばれた。
「本当にお世辞だろうか?」と思う。
私のファド(のようなもの)が素晴らしいと言っているのではない。
リスボンの人達は、伝説の歌姫セヴェーラ以来、
何千何万というファディスタを、観て聴いている。
超有名人から前座まで、本格派から異端(変わり者)までを見聞きし、知っている。
そして、その全てをファディスタの器に入れているのだろう。
つまり、器が大きいんですよ。
その大きな器の縁に「シャタ」を引っ掛けてくれたんだと思う。
彼らにとっては、「シャタ」の「ファドのようなもの」も、
200年の歴史が持つ奥深さの中で、
「泳いでいいよ、それもファドだよ、きっと」と言えるものだったんだね。
これが本場というものかも。
ジェロは、演歌の国、日本で演歌歌手として認められた。
だけど、アメリカの演歌マニアの間では、認められてないかも…ですよ。フフフフフ!
「英語じゃなきゃ、ロックじゃない。日本語のロックなんて…」
と言っていたロックファンが、昔いたそうな。
マリア・カラスと、マリオ・デル・モナコだけで、オペラを語るオペラファンが、
三大テノールに浮かれるオバさま方を、冷やかに見てたり。(該当者にはごめんなさい。)
新春ウィンナー・ワルツ・オーケストラのメンバーが、
全員ハンガリー人だったり(結構上手いです。)
スペインの歌劇場が、スペイン語で上演する「カルメン」を、
「やっぱり本場物は違うねぇ」なんて人は、いないと思うけど。
とにかく、あれはお世辞じゃない。
といって誉めているわけでもない。
「一緒に歌おうよ」と言ってくれたんだよ。
よし、明日もカラオケボックスに籠り、
遠いリスボンに向かってうなるぞ~~。
聴いてくれ、アントニオ、リンダ、シウバ、
心やさしい リスボンのアミーゴたちよー。